いかりや長介逝去

putchee-oya2004-03-21



http://updown.coolnavi.com/down/file45196.ra


復帰1発目がこんなニュースになるとは思いませんでした。
ご冥福をお祈りします。これ以上、あまり言葉はございません。


いかりや長介さん死去」
http://aqazwsx.hp.infoseek.co.jp/
まとめサイト。報道、ドリフをはじめとする関係者のコメントが読めます。どんどん情報増加中。貴重な画像、動画も。


「もう一度『全員集合』を ドリフ4人がリーダー追悼」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040321-00000103-kyodo-ent
21日夕方に配信されたニュース。メンバー全員のコメントを掲載。

加藤茶(61)「ドリフターズは家族みたいなもので、家族の大黒柱がなくなったみたいで非常に残念。最後にもう一度みんなで『全員集合』やりたかったね、長さん」

高木ブー(71)「ドリフターズは僕の人生そのものであり、いかりやは最後の恩人でした。もっともっと生きて…もっともっと小言を言ってほしかった。もう何も心配しないで。ありがとう、合掌」

志村けん(54)「仕事などでの妥協を許さない厳しさを教えてくれた偉大な方でした」

仲本工事(62)「いかりやのおやじがいなくなって、後は息子同士でドリフターズを守っていきます」

年齢、付き合いの長さなどによって、それぞれの呼び方が異なるところが興味深い。
初期ドリフターズからの付き合いだが10歳年下の加藤茶は「長さん」。小野ヤスシらのメンバー脱退後、請われてドリフ入りした1歳違いの高木ブーだけが「いかりや」と呼び捨て。高木ブーの推薦で同時期にドリフ入りしたが、加藤茶と同じく10歳年下の仲本工事は「いかりやのおやじ」。高校在学中に直接いかりや長介を訪ねて付き人志願をし、後に確執の噂も伝えられたメンバー最年少の志村けんは「偉大な方」。やや距離感がある感じ。


「いかりやのオイース
http://www.usiwakamaru.or.jp/~habuchi/drifters/oissu.html
他のコーナーも充実してます。


「全員集合オープニング」
http://updown.coolnavi.com/down/file45228.ra
おなじみ「北海盆唄」。おそらく会場での録音と思われ、非常に音質は悪いが、臨場感に溢れている。あと、ドリフ&ゲイスターズのパワフルでワイルドなパフォーマンスも聴きどころ。とにかく全員のテンションが闇雲に高く、メンバーの「ていやっ!」「行けっ!」などの合いの手も入っている。わからないけど、けっこう初期の頃なのかも。


「ドリフのビバノン音頭
http://updown.coolnavi.com/down/file45197.mp3
ややスローテンポにアレンジ(1番のみ)。歌と間奏の間にブレイクがあり、突然コントが始まってしまうという意欲作。一緒に踊りましょう。


ザ・ドリフターズはバンドとしてキャリアをスタート、いかりや長介はそのベーシストだった。基礎中の基礎知識である。長さん*1が所属していたのは、カントリー・バンド「ジミー時田とマウンテン・プレイボーイズ」。盟友・ジミー時田と、元ドリフのメンバー・荒井注の死が、自伝『だめだこりゃ』執筆のきっかけになったという。


「これ買いました 15年4月」
http://www.pp.iij4u.or.jp/~marukazu/homepage/korekai154.htm
レコード評(ページ中央よりやや上あたり)。ギターは寺内タケシマンドリンはその後、ドリフターズにも所属するジャイアント吉田、ベースがいかりや長介寺内タケシは、いちはやく追悼コメントを発表した。


「CD and Video」
http://www.cma.gr.jp/cdvideo.html
カントリーのCDガイド。長さん在籍中のマウンテン・プレイボーイズの演奏が収録されている「ジミー時田カントリー・ヒッツ」「ジミー時田ブルーグラス・ヒッツ」の2枚が入手可能。


「日本のウェスタン歌手たち」
http://www.cma.gr.jp/soukanzu.html
戦後のウェスタン・バンドのメンバー相関図。「ドリフターズ」の名称が最初に登場するのは1940年代末の進駐軍時代。外人メンバーの名が最初に出てくるが、ベン・E・キングも在籍したアメリカのソウルグループ「ザ・ドリフターズ」とは無関係(53年結成)。また、メンバーとされている“チャック・ベリー”も、「ジョニー・B・グッド」でおなじみのチャック・ベリーとは別人(と思われる)。その後、坂本九なども在籍した「サン・オブ・ドリフターズ」が「ドリフターズ」の名を受け継ぐ。桜井輝夫が新たに「ザ・ドリフターズ」を結成するのは、そのまたしばらく後である。この「桜井輝夫ザ・ドリフターズ」が、いわゆるドリフの原型となった。


……話、それてます?


バンドとしてのドリフターズのひのき舞台は、66年に開催されたビートルズ日本武道館公演の前座出演だろう。


ビートルズ Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%BA
「来日公演」の章を参照。全5公演のうち、前座として登場したのは、尾藤イサオ内田裕也、望月浩、桜井五郎、ジャッキー吉川ブルーコメッツ、ブルージーンズ(寺内タケシも在籍)、そしてザ・ドリフターズ


ザ・ドリフターズat武道館」
http://www.asahi-net.or.jp/~BZ2S-asi/beatles.htm
画像なし。期待した方、すみません。日テレ系「いつみても波瀾万丈加藤茶の回に放映された、ドリフターズビートルズ前座映像をもとに採録。面白情報が満載である。

当初の出演時間は20分であったがそれが6分に、6分が2分にどんどん削られていったようである。そして迎えた66年6月30日の当日に「40秒になりませんか」。さてその映像では登場しセッティングに5秒。演奏に60秒。撤退に5秒。の計70秒の内容であった。

40秒の前座って、本当に必要だったのかな?

長さんの「ワン、ツ−、ワン、ツー、スリー、フォー」ではじまる“のっぽのサリー”。まだその時は高木ブーさんは今ストラップをかけてコードをギターにつなげるところ。荒井注さんのギターにはコードがつながっていない……ワイヤレスで飛ばしているのか……わけがない。(中略)……さて彼らは実際に演奏していたのでしょうか?。ステージ裏にサポート・メンバーがいて演奏していたのでしょうか?

レコードを流していた?

お決まりのコケのあと、ステージ一段下のドラム位置からステージに上がった加藤ちゃんが「バカみたい」の後に、いかりや長介さんの「解散!」でステージを降りていく彼ら。

ビートルズの日本公演の模様を収めたブート盤には、ドリフの演奏も収録されているそうなのだが、この最後の長さんの台詞が「逃げろ!」になっているらしい。映像では「解散!」、レコードでは「逃げろ!」。おまけにクレジットは両方とも「6月30日」。長さんは「思わず『逃げろ!』と叫んでしまった」と回想している。ドリフが2回前座を務めた、と考えれば謎は解けそうだが、仲本は自信満々に「前座は1回だけ」と証言している。面白いなぁ。
で、そんなドリフのステージを、客席から見ていたのが、ビートルズ目的で武道館に来ていた志村けんだった。


……また、話がそれました。そのへんの映像も、追悼番組で流してもらえると嬉しいものです。


TBSはいちばん大量の素材を持っているはずなんだから、即座に追悼番組を放映すべし。フジは「ドリフ大爆笑」があるし、テレ朝には「水曜スペシャル」がある*2。日テレは「ドリフターズ大作戦」「ドリフのドンパチ!!学園」あたりの素材を……って、もうないか。だって、そのあたりの番組、見たことないんだもん。


ドリフターズ出演番組リスト」
http://zouo666.cool.ne.jp/3dorif/dorif_tv_01.html
追悼番組を作る際の参考にしてください。物凄い情報量に加え、ドリフターズの貴重な画像も掲載。トップの画像を見るとわかるが、長さんがゴリラの顔真似をすると、洒落にならなくなる。


あ、そういえば、テレビ東京系で放映する素材ってあるのかな……?


テレビ北海道テレビ東京系)の番組表より。
http://www.tv-hokkaido.co.jp/timetable/010924_1927.html
9月24日(月)21時からの番組に注目。

いかりや長介、最後のアフリカ」

何かを予感させるようなタイトルでした……。これ、再放送してください。


そう、長さんの趣味はアフリカ旅行。

「本当に夢中になったのは、アフリカだった」(『だめだこりゃ』より)

ただ、あれだけ頻繁に長さんのアフリカ特番がテレビで放映されていたのに、ネットで検索しても、まったく何も出てきやしません。


「ぶらりアフリカ」
http://www.voltekka.com/knight/goods/syoseki.htm
上から5冊目。すごく読みたい。『8時だョ!全員集合伝説』も傑作。


「マコンデ美術館」
http://www.e-net.or.jp/user/noanoa/museum/m_macon/m_macon.html
なんと、長さんが彫像に!? マコンデ美術館は伊勢志摩の近くにあります。


いかりや長介頭はパーのこと」
http://d.hatena.ne.jp/pirori/20040321
「全員集合」後半の「西部劇コント」から派生した、いわゆるじゃんけんの掛け声。当初「最初はグー」だけだったのが発展し、「最初はグー、またまたグー、いかりや長介あたまはパー、正義は勝つ、じゃんけんぽん」となる。正味なところ、「最初はグー」だけなら今でも使うが、この「いかりや長介」が登場する掛け声はほとんど使ったことがない。
同サイトからリンクされている「子供民俗研究所」(http://osi.cool.ne.jp/folklore/)の調査によると、70年代後半生まれの世代から、よく使われているようだ(私は70年代前半生まれ)。
「最初はグー」のリズムを用いると、ふたりのタイミングが合うようになるから「遅出し」がなくなるんだよね。偉大な発明だった。


さて。
かくのごとく「頭はパー」「ゴリラ」「クチビルオバケ」などと、メンバーから言われ続けてきた長さん。これもドリフターズを率いるリーダーとしての宿命なのか?
そして、日本を代表するコメディチームのリーダーだったいかりや長介は、日本を代表するリーダーでもあった。


はてなダイアリー リーダー」
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EA%A1%BC%A5%C0%A1%BC
ほらね。


リーダーに必要なもの、それは危機管理能力。
8時だョ!全員集合」で語り草になっているのが、公開生放送を襲った「停電事件」だ。
1983年6月、入間市民会館でのこと。番組開始直後、会場が突然闇に覆われた。停電になってしまったのだ。

「だんだん冷静になって、目が暗闇に慣れてくるとカメラのターリーが点いているのがわかった。(中略)そのカメラに向かってしゃべらなければならないというものだ」(『だめだこりゃ』より)


振り返ってみましょう(音声のみ)。
http://updown.coolnavi.com/down/file45209.ra
http://updown.coolnavi.com/down/file45210.ra
真っ暗な状態にも関わらず、冷静沈着さを発揮する長さんと、やたらはしゃぎまくっている加藤茶コントラストが素晴らしい。他のメンバーの声がまったく聞こえてこないのだが、やっぱり素の喋りが苦手なのだろうか。志村も含めて。
ちなみに「ターリー」とは、カメラについている赤いランプのこと。点灯により、カメラが生きていることを示す。


「3Dで蘇る雷様トリオ」
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/5449/
ソフトさえ買えば、誰でもできます。動画では、ブーを鉄拳制裁する長さんの勇姿が!


「ドリフター」
http://miritama.hp.infoseek.co.jp/ayumi/in_detail/nozomikanaetamae.htm
筋肉少女帯でドリフといえばすぐに「高木ブー伝説」が思い起こされるが、こちらはさらなる問題作。結局、メジャーではリリースされていない。歌い出しは「いかりや長介、すぐ怒る〜」という小学生の感想みたいなもの。オチは「仲本工事の奥さんは死んだぁーっ!」というシャウト。ヒドい。


「爆笑ドリフターズ
http://www.hcn.zaq.ne.jp/drifters/mypage/
関係ありませんでした。旧名は「茨木マッドマックス」。ちょっとカッコいいぞ。


ザ・ドリフターズ結成 40周年記念特別企画 8時だョ!全員集合 加トちゃんケンちゃんがとことん見せます!スペシャル」
http://www.tbs.co.jp/program/8jidayo200404sp.html
TBSにて、4月10日放送予定の特番。当然、内容も変わるはず。


「ドリフのほんとにほんとにご苦労さん」
http://updown.coolnavi.com/down/file45217.mp3
ハイテンションな間奏〜いかりやボーカルパート〜いかりやシャウト。音源を引用(まぁ無断なんですが)させていただいたサイトの管理人さんが、このような構成にしてくれています。
とりあえず最後まで聴いてほしい。長さんの「突っ込めーっ!」はまさに絶品。人間、これぐらいテンションを上げなきゃいけないときがある、ということです。


思い付いた順にいろいろ書き加えていったら、なんか妙にいびつな構成になってしまいました。また、あとから修正するつもりですが、とりあえず加筆はここで一旦、打ち止めにします。

「行くな、とは言わないから。途中、気をつけてな」(いかりや長介による、荒井注への弔辞の一節)

本当に、お気をつけて*3


 

*1:実際、個人的にそんな呼び方をしたことはないのだが、呼び捨てはちょっとアレだし、「いかりや氏」ってのも何なので。まぁ今日はこうさせてもらいます

*2:余談。さっき、森本毅郎がキャスターを務める番組で小特集が組まれていた。特集の半分が『踊る大捜査線』だってのは閉口したが、「いかりやさんをこの大役に抜擢」って表現はどうなのよ。

*3:貴重な画像、音声を複数のサイトから引用させていただいていますが、著作権、肖像権の問題なども考慮して、うかつなリンクは控えております……もちろん、どれも素晴らしいサイトです