オナニーと青春


「僕がオナニーをやめた理由、僕が生きる、理由」(「nonomachon2ndの日記」より)
http://d.hatena.ne.jp/nonomachon2nd/20060912
絶賛被ブックマーク中のエントリ。もちろん、ぼくもはてなブックマークで知りました。鬱屈を抱えた童貞の人が意を決して突撃した、はじめての風俗体験を瑞々しいタッチで描写している名文です(←根本的に誤解)。


エロエントリがなくなって久しい当「MUSTERBATOR」ですが、オナニーの話題となれば黙っていられません。id:nonomachon2ndさんの人生はさておき(おくのかよ)、オナニーについてのみピックアップして薄汚れたおっさんの雑感を記します。


ちなみにこれは初めてのフェラ体験の描写。

リップサービスは乳首から次第におなかふとももと進んで、とうとうそのときがきた。もう僕は、なんていうか、本当に幸せものだ。この日を一生忘れない。もう大丈夫だ。もう何も恐いものなんてない。僕も戦える。これでやっと戦線に参加できる。そんな思いがぐるぐる頭の中を回る。そして、女性は僕のペニスをくわえた。ジュボジュボと例のやつをやり始めた。ビデオみた映像そのまんまだった。ちょっと照明が暗いけど距離が近いので十分肉眼で見える。女性の首から上でピストン運動していた。束ねた髪がちょっと揺れている。もう言葉はいらない。言葉なんて知らない。もういいや。ああ、もう、ほんとうに、はぁ。

しかし、この後、彼は「何か」に気づく。

そして、僕の中に最大の変革が訪れた。それに気付くのはちょっとだけ時間が必要だった。でもすぐに気付いた。女性はさっきからずいぶん何回も上下運動をしているのに、僕のペニスからは何の刺激も伝わってこない。緊張のせいかな?でもちゃんと勃起しているし。締め付けのせいかなとそのときは思った。

快感の絶頂のはずのフェラチオで射精できなかった彼。疑問を抱えたまま、即座に次の店へ。若さゆえの行動力。

素股というのもやってくれた。ローションを塗りたくって乗っかってきて、腰を振っていた。これまたペニスは全く気持ちよくない。どころか何の反応もない。何かが当たっているということくらいしかわからない。その女性のフェラチオがこれまたすごかった。まさにプロってやつだった。でもね。ペニスは相変わらず全く気持ちよくない。なんでだ?何も感じない。皮をかぶせてから、今度はやってもらった。皮の締め付けが快感を疎外していると思ったからだ。でも違った。皮の上からローションで手コキしてもらったけど、今度も何も感じない。自分の手でやるときは一応射精までいくんだが、おかしい。こんなに勃起してるのに、なんでだ?

素股&手コキでも射精できない! ちなみに金嬉老が立てこもったのは静岡の寸又峡大井川鐵道大井川本線千頭駅よりバスで約40分。


彼は何軒か目で出会った風俗嬢とこのような会話を交わす。

しばらくすると彼女が言った。「一人でしたりするの?いっぱいやった?童貞なの?やりすぎでしょ?」僕は「え?そんなの関係あるんですかね?」というと「さぁ?」といっていた。信じられない洞察力。そういうことだったのか。僕は全てを理解した。

これはけっして「信じられない洞察力」ではない。童貞期(別名オナニー期)が長ければ、こういうことは得てして起こりうる。


「オナニークライシス2003」
http://d.hatena.ne.jp/putchee-oya/20031014#p1
実に丸3年前のエントリより。過去ログ宣伝厨。オナニーと膣内射精障害についてのお話です。

記事によると、19年間のうちにクリニックを訪れた膣内射精障害患者218名のうち、48名(22.0%)が「強すぎるグリップ」に問題があったという。ハードグリッパーたちに危機が!

マスターベーションを想定したグリップを握力計で測定したところこれらの患者は全員が10kgを超えていた。これに対して健常者の同様の測定では4〜5Kgが多かった。


「膣圧」という言葉は聞いたことあるが、これはなんて呼べばいいのか。「マス圧」か。あるいは「オナ圧」。マス圧を計るときは、お医者さんも「はい、いつもしてるようにね〜」とか言うのだろうか。想像は尽きない。

女性とのセックスから導かれる快感をも凌駕する。オナニー時のハードグリップによる射精障害!


さらに過去ログから引用します。

そして「強すぎるグリップ」を上回る膣外射精障害の原因ランキング、堂々の1位はこれ。「非用手的マスターベーション」。「強すぎるグリップ」とは真逆の、手以外のものを使ったオナニーのことだ。これが実に217名中、81名(37.2%)。1/3以上の割合だ。

どういうことかというと、慣れ親しんだ刺激ではない、別の刺激による快感を拒絶してしまう、という状態に陥っているということ。

「ひとりでないと射精できない」38名(17.4%),「包茎手術後の違和感・過剰刺激」および「ピストン運動ではない刺激」がそれぞれ13名(6.0%)など。子孫拒否,フェティッシュ,体液恐怖が,それぞれ4,3,1名に見られた。

「ひとりでないと射精できない」という理由には、虚を突かれたような感じがする。たしかに、ずっとひとりでウン十年もオナニーしてたわけだからなぁ。セックスを前提としない、それ以前に異性そのものの存在を無視したオナニーのためのオナニー。

異性そのものの存在を無視したオナニーのためのオナニー、これを純オナニーと呼びたい(呼びたくなっただけ)。


オナニーをしすぎると、「気持ちは興奮して勃起もしているんだけど、射精できない」という状態に陥りやすい。これは風俗嬢の「信じられない洞察力」ではなく、ごく当たり前の認識なのだ。


引用、戻ります。

そのあと家に帰って一晩寝て、AVを漁ってみたが、以前の僕とは思考回路が切り替わっているようだ。ビデオの中の女性たちを見てもまるで勃起しない。手でこすってみようなんてこれっぽちも思わなかった。それ以来、僕はオナニーをしていない。一度もだ。あれだけ狂ったようにやっていたのが嘘のようだ。

これも、女性の肌を知ってしまった直後の男性としては、当然の心理。たとえ射精できなかったとしても、見慣れたAVよりは女性と重なっているほうがいいに決まってる(逆に、女性との初体験でイヤな印象を植え付けられてしまった場合は、さらにオナニーに没頭するケースがあります)。


ちなみにおれの場合、風俗経験後、それまではエロいともなんとも思わなかった風俗情報誌(だって、ただ女性が下着姿で微笑んでるだけなんだもん)を見ながら、オナニーできるようになりました。人間は変わっていくのです。結論を出すには早すぎる。