トラブリュー・ザ・ムービー
最近、めっきりblogなるものを見なくなったプッチーオオヤです。
まぁたまにはちゃんと見ておきましょう、とダンサーの人がやっている人気サイトとやらをつらつら眺めておりました。
「虎舞竜『ザ・ロード』、なにげなく13章完成」(小鳥 a little birdより)
http://coolsummer.typepad.com/kotori/2003/12/13.html
別にこれといったことが書いてあるわけではありません。
面倒かもしれませんが、もうひとつ飛びます。
「なんでもないことで10年」(ソウリノディスコより)
http://yurayura.boo.jp/souri/archives/cat_ee.html#000169
こっちのほうが元の記事らしいです。どっちでもいいんですが。
で、虎舞竜で思い出したんです。彼ら、映画作ってます。
「映画『ロード』」(THE虎舞竜オフィシャルサイトより)
http://www.trabryu.com/NewFiles/act&derect/ROADeiga.html
昭和の頃は、ヒット曲があればその歌詞のストーリーに添って映画を作る、なんてことをよくやってました。「歌謡映画」だなんて呼ばれてましたね。
世代を越え人々の琴線に触れた名曲、THE虎舞竜の「ロード」が熱い要望に応えついに完全映画化された!
この映画『ロード』も当然、先に歌ありきです。原案・企画はTHE虎舞竜リーダー、高橋ジョージ。製作は「『ロード』製作委員会」とやら。
この誰の心の中にもある純愛の世界を演じるのは、映画「高校教師」で鮮烈にデビューした遠山景織子。
他に出演は、沢田亜矢子、地井武男、高橋ひとみら。まぁ世間的には“豪華キャスト”と言っても差し支えないメンバーですな。
そして主役はもちろんこの人。
企画・原案・音楽監督・主演。エースで4番は譲らない。
さりげなく、こんなことが書いてあります。
なお、映画のラストシーンを飾る音楽からライブコンサートが始まる日本初の公開形式、シネマ&ライブ全国ツアーも話題を呼んでいる。
「公開」というより「イベント上映」ですわな。虎舞竜がいないと上映できないし。そもそもバンドセットはスクリーンの邪魔にならないのか?
それにしても、映画が106分。終わったと思ったら、間髪入れずに虎舞竜ライブ。まさにロード漬けである。しょっぱそうな漬け物だなぁ、ロード漬け。
ストーリーはこちら。
ある練習スタジオ脇の公衆電話。THE虎舞竜のボーカル、高橋ジョージが電話をしている。相手はジョージに手紙を送ってきたファンの女の子。彼女の深刻な相談にジョージは一生懸命答えていた。その手紙には、こんな物語が綴られていた・・・。
高橋ジョージは本人役! 遠山景織子を自分のファンにしてしまうという、ジャイアンスピリットを遺憾なく発揮しております。
で、その手紙に綴られていた物語とは……。
小さな地方都市で生まれた小さな恋の物語。この町で母の正代と二人で暮らす美雪は美容師を目指している。一方、同じくこの町でしがないヤクザをして暮らしている司がいた。ある日、美雪の働く美容室で二人は運命的に出逢う。女神のような美雪の笑顔に司は心を奪われた。
「美雪」ってのは、もちろん遠山景織子のこと。「母の正代」は沢田亜矢子。
「司」? メインキャストで男といえば、残っているのは地井武男ぐらいだけど……。
司―高橋ジョージ
ギャフン。
まず最初に本人役で高橋ジョージが現れ、高橋ジョージが読んでいる手紙の中の物語の主人公も高橋ジョージ……。SFですか?
観客を混乱の渦に巻き込みつつ、物語は進む。運命の出会いをする司と美雪。
美雪への思いを確かめるため、司は妻と別れヤクザも辞める決意をする。
って、不倫かよ!
司はヤクザから足を洗って、ペンキ屋で働く日々。それを「純真な心のまま」待つ美雪。
しかし、二人が惹かれれば惹かれるほど、それを阻もうとする障害もあった。
まさに恋愛ドラマのお約束。大映ドラマから昼メロから「冬ソナ」まで。
で、どんな障害?
司は愛する一人息子の優太を巡って妻の恭子と喧嘩する毎日。優太に会いたくても会えない。
障害というより、単なる離婚に関する揉めごとです。
美雪も司とのことをうまく母に切り出すことができない。
まぁねぇ。気持ちはわかるけど。
そして大切にしていたクワガタが死んだ時、自分が愛する者を失う事の悲しみを知った・・・。
は? クワガタ? なぜここでいきなりクワガタ? 唐突すぎます。
そんなある日、美雪は司の子供を身ごもっていることに気づく。この新しい命はどうなるか・・・
「純真」な娘に対して、やることはやっていたジョージ。そういえば、どうして美雪が司に惹かれたのか、理由がどこにも書かれてません。ルックスが高橋ジョージだからってこと? まさか。
誰にも相談できない美雪は、救いの手を大好きなバンド、THE虎舞竜の高橋ジョージに求めた。そんな手紙を読みジョージは、自分の思いを、自分の言葉でしっかりと彼に伝えるように言った。
このあたりで、観客の混乱はピークに達するものと思われます。製作サイドは誰もジョージに逆らえなかったのだろうか?
恭子がついに美雪に司との離婚届を渡し、二人の間に障害はなくなった。さっそく新居を決め、結婚式の日取りも決めた。そこには長い道のりを経て探し求めようやく辿りついた「二人だけの場所」があった。
年若い小娘と不倫した男が子供つくっちゃって、奥さんと喧嘩した挙げ句、無事離婚。って、話ってことでいいのでしょうか? なかなか反道徳な映画ですね。
しかし、そんなちっぽけな幸せをようやく掴みかけた二人だったが・・・・
事故るんですね。
撮影時のすてきなエピソード。
ジョージさんのこの作品へのこだわりはすさまじい。役作り、セリフ、芝居、とにかくありとあらゆることを撮影直前まで監督と打ち合わせる。この日、喫茶店のシーンを撮影中、店長さんに本物のペンキ屋さんに間違えられたのも役作りの現れか?
顔のせいかもね。
この話、まだ続きます。