究極のセックスレス対策

リリー・フランキーが表紙になっていた今週の『AERA』。パラパラとめくっていたら、「セックスレス 夫の本音」という記事が目に止まった。なんか見るたびセックスレス特集やってるよなぁ、この雑誌。


まぁ、いろいろ夫婦のセックスレスについて原因だの何だのがグラフ入りで書き綴られているのだが、結論として記されているのがフランス文学者・鹿島茂の意見。夫婦のセックスレスはいろいろ要因が折り重なっており、「克服」はかなり難しい。ならば予防を、というのが鹿島氏の意見だ。

鹿島さんは、「諸悪の根源は男性用の自慰産業の反映にある」と話す。

夫婦のセックスレスの話で、なぜいきなり自慰産業の話になる?

若いころからネットやAVで刺激的なポルノにさらされ、現実離れをしたセックスでしか「高揚」しない男性や、生身の女性相手にセックスする必要性を感じないオナニストが激増しているというのだ。

そういう人って、そもそも結婚とかしないんじゃないかい?


でも、たしかに鹿島氏の言うとおり、「セックスレス」という言葉が文字通りの意味を持ちつつあるなぁ、というのは実感できるんです。夫婦間の問題としての「セックスレス」じゃなくって、人類としての「セックスレス」。ぼくなんかは「オナニーはセックスと別腹」派なわけで、理想をいえばオナニー、オナニー、休精日、セックス、休精日、ぐらいのローテーションがいいなぁと思ってるわけで、まぁそれは別にどうでもいい話なんですが、つまり「童貞」ってのは「セックスをしたことがない」という意味でしかないわけで、1回でもセックスしちゃえば非童貞なわけです。その後、100人の女と1万回セックスする男だって童貞だった時期はあるし、風俗で1回したっきりの男だっている。「童貞」って言葉は、単に「未分化」であるって意味でしかなくて、たいした問題にはなりえないわけだ。どっちかっつうと、これに非モテ要素や生身女嫌い要素をこってりとまぶした「セックスレス男」(童貞含む)の増大がいろんな問題を振りまいているのかと。

「これが、妻とセックスする気が起きない、などという男性を作り出し、それが少子化にもつながっている。罪作りな自慰産業は一掃すべきです」

自慰産業一掃! AVはおろか、エロマンガエロゲーもエロ同人誌も全部ダメ! 全員強制的に生身の女に向き合うべし! これって、ものすごい競争社会だよなぁ。ヤンキーもホストも体育会系も業界人もサブカルもキモオタも、横一線で生身の女相手にセックスビーチフラッグ。なんというか、セックス北斗の拳、みたいな。これが究極のセックスレス対策! 最高の調味料は「飢え」ってことですよ。


どうでもいいんですけど、今、ネットで「モヒカン族」とか言ってる人たちって、セックス北斗の拳的な世界に放り込まれたら、真っ先に虐殺されそうな気がしてしょうがないんですが、誤解でしょうか?(オーバーラン