スティーヴィー・ワンダーの瞳


いつものように東スポを読んでいたら、非常に気になるニュースを見つけたのでご報告します。

ティービーが眼科手術実験台に名乗り


盲目のシンガーであるスティービー・ワンダー(55)が自ら眼科治療の最先端技術の実験台になることを買って出ている。視力が回復するかもしれないと、スティービーは期待を抱いている。手術は、眼球の裏側部分にソーラーパワーで働くマイクロチップを埋め込むもの。サングラスからの信号をチップで処理し、脳に信号を送ることによって視力を得るのだという。すでに実験台になる前の段階の予備テストを受けている。「手術を受けることができる可能性があるようだ」とスティービー。

ティーヴィーに視力が戻る! ほとんど『サイボーグ009』みたいな治療方法(治療っていうのかな?)もすごいけど。これでもう「世界でいちばんラブでいっぱいなものは?」「スティーヴィー・ワンダーレイ・チャールズのテニスさ」というジョークが使えなくなっちゃうのね。


ちなみにスティーヴィーが視力を失ったのはいつかというと……。
スティーヴィー・ワンダー バイオグラフィー
http://www.ongakudb.com/contents/artist.aspx?code=0000877

未熟児で生まれたため保育器に入れられたが、そこの機能ミスのために失明してしまう。そのためか音楽に強い興味を持ち、ハーモニカ、ピアノ、ドラムなどの楽器を独学で習得。10歳で友人と“スティーヴ&ジョン”名義で活動を始め、すぐにモータウン・レーベルの目にとまり、62年にソロ・デビューを果たす。

えっ! じゃ、生まれてからまったく視覚による「世界」の記憶がないんだ!
こういう人が視力を取り戻すと、世界はどう見えるんだろう? 知っている人の、知らなかった「顔」がはじめてわかるようになる感覚。いや、それだけじゃなくて、あらゆるものが「見える」感覚。感覚器官がひとつまるごと増えるんだよ。それってどんな感じなのかな? ものごとに対する価値観とか、けっこう大きく変わりそう。
ティーヴィーの曲作りも変わるんじゃないだろうか? それとも、曲どころじゃなくなっちゃうかな。でも、その新しい経験を新しい音楽表現につなげてみせるのがアーティストの本分だったりして。


いずれにしても、成功を祈ります。