父ちゃんとオレ


祝!中日ドラゴンズ優勝!
というわけで、昨日付けの東京スポーツ紙では、なんとビールでズブ濡れの落合監督とそのジュニア、福嗣クンのディープキス写真が衝撃の1面を飾った*1


落合福嗣クンについて語るには、おれごときではまったくの力不足である。
ので、おれの大好きなブログ「負け犬のブルース」を参照されたい。


「世界の中心で福嗣がさけぶ!」
http://soukon1.blog.ocn.ne.jp/makeinu/089/index.html

そして次の瞬間、福嗣くんが口を開いた!!
「オ〜、ベイビー。」

これだけではなんのこっちゃわからんだろうが、何かしらの福嗣力(ふくしりょく)の一端を示しているのはたしかだ。


あと、これな。
http://www.youtube.com/watch?v=Mkjd34p8Avg
こんなものが放映されているのか、おれの故郷では(名古屋出身)。


落合福嗣伝説」
http://2chart.fc2web.com/hukusi.html

家族対抗歌合戦でもののけ姫熱唱


落合福嗣」(「ピンフスポーツ」より)
http://d.hatena.ne.jp/ryu48/20050224

監督として初めて名古屋へ向かう父に対し、ベランダから「ういろう!ういろう!」と別れの挨拶。落合の乗った車が見えなくなるまで「ういろう!きしめん味噌カツ!」と信子と共に叫んでいた。

単身赴任で疲れきった落合のもとへ信子が助けに向かう。その際、福嗣クンは。「夫婦水入らずで、元気になるんだよ」と粋なメールを送信

報道陣と野球する時は「ぼくをセーフにするんだよ、分かった?」と、オレ流ルール。

もう野球じゃないよ、それ。

機嫌をそこねたら「もう、お前には情報やんないよ」

アメとムチ。


前置きが長くなってしまったが、その中日優勝を伝える東京スポーツが1面で大フィーチャーしたのが、福嗣クン&「落合福嗣独占手記」。
1面びっしり福嗣クンの手記であり、先ほど述べた「ディープキス写真」のほか、福嗣クン直筆の色紙が2枚、福嗣クン笑顔の顔写真入り(ちなみに落合監督の顔写真や色紙はナシ)。福嗣クン以外は「北2度目の核実験」とか書いてあるだけだ。


で、その独占手記がなかなかイイこと書いてあるんです。難しい言葉を使わず、だからといってバカでもない。非常に明晰に落合監督のことを捉えており、それでいてグッとくる家族愛。お待たせしました。落合福嗣独占手記、著作権も何もかも乗り越えて、丸ごと転記してみましょう。インターネットは無法地帯だ!(90年代の宝島ムック風)

 父ちゃん、優勝おめでとう。本当によかったね。胴上げされて何度も宙を舞う父ちゃんの姿を見てたら、なんだか胸の奥から熱いものがこみ上げてきた。今まで見た中で最高の笑顔だったよ。
「今年はうちが優勝するから焦ることはないって」。シーズン中に、父ちゃんが言っていた通りになったね。どんな時でも、父ちゃんは余裕だったもんな。シーズンが始まったころは、「アンタ、巨人がきょうも勝ったよ」と、母ちゃん*2が毎日のように言っていたけど「お、そうか。でもいいんじゃないか。今、飛ばしているから、夏ぐらいから落ちてくるだろう」と全く気にしてなかった。巨人は眼中にないって感じだった。
 阪神が追い上げてきた時もそう。解説者の人が「追う方が精神的に有利」と言ってたことを伝えたら、父ちゃんは「逆だぞ。追う方は必死。負けられない。うちは負けられるんだから」って笑い飛ばしてたね*3。チームの調子が上がらなくて「アンタ、きょうも負けたね。もう優勝ないね」と、母ちゃんが言った時には「何言っているんだ。優勝という言葉、日本一という言葉は一日たりとも忘れたことはないぞ」と力強く答えてた。あのセリフを聞いてオレは安心したよ。ああ、優勝の確信があるんだろうな、それだけ自信があるんだなと思ったからさ。
 今年、父ちゃんの言葉ですごく印象に残っているものがある。一緒にメシを食べている時*4に「オレはな、選手にチームのために野球をやってほしくない。個人で、自分のためだけに野球をやってほしい。チームじゃなく家族のために野球をやってほしいんだ」って言ってたよね。
 普通は逆じゃない。みんなチームプレー、チームプレーと言う。でも、父ちゃんは「家族を楽させよう、年棒を上げようと必死になることで自分のレベルも上がるし、それが結果的にチームに貢献することになる」という考えなんだよね。だからオレ流とか、個人主義と言われるんだろう。みんながオレ流と言う時、その言葉の中には“自己中心的”という意味合いも含まれていると思う。だけど他人にとらわれず、自分のためだけに野球をやってきた父ちゃんをオレは心の底からカッコいいと思うよ*5
 今だから言えるけどオレ、落合博満の息子というのが嫌でしかたがなかった。「親父は野球うまいのに何でお前はヘタなんだ」。昔からこう言われてきた。1対1ならオレは負けない。でもあいてはいつも大人数。バットで右ヒザを叩かれたこともあった*6。父ちゃんたちと一緒に病院に行ったらじん帯を痛めていた。今でも激しい運動をするとヒザの力がガクッと抜ける*7
 父ちゃんが監督になってからは「きょう負けたけど、どうなってんだよ」「お前の親父、勝てないじゃないか」って周りからは言われた*8。オレはさ、自分のことなら何て言われてもいい。でも、父ちゃんと母ちゃんのことだけは他人から何か言われることは絶対に許せない。だからケンカになったこともあった。「何で親父が偉いだけでこんな思いしなきゃいけないんだ」「オレは落合博満の子供に望んで生まれたわけじゃない」。あのころはそんなふうに思っていた。きつかったな。それで学校には行かなくなった。
 でもオレが不登校になった時*9、父ちゃんも母ちゃんも無理に「学校に行け」とは言わなかったよね。あれはありがたかった。「悩むだけ悩め」っていう感じだったから、いろんなことを深く考えることができた。一緒にメシを食べながら、父ちゃんがオレに言ってくれた言葉は忘れないよ。「お前な、オレは野球がうますぎていじめられたんだぞ」。父ちゃんは高校1年からエースで4番。でも、それをねたんだ先輩から殴られたりいじめられたりして何度も野球部を辞めているんだよね。それまでオレ、野球のプロで一匹狼、オレ流と言われている父ちゃんに悩みがあるなんて思わなかった。無口だし何考えてるか分からなかったし……。でも、そんな人でも高校に行っている時はやっぱり大変だったんだなと思ったら、何だか楽になった。あれは“お前も負けるな”というメッセージだったんだよね。
 今は大学に通っていて毎日が楽しい*10。そしてオレは落合博満の息子に生まれて本当に良かったと思ってる。いや落合博満という名前なんて関係ない。父ちゃんと母ちゃんの子供でよかった。「孫の顔が見たい。お前、できちゃった結婚*11でいいから早く結婚しろ」って、父ちゃんは言うけど、オレに子供ができたら父ちゃんのような父親になりたいし、母ちゃんのような存在になりたい。2人とも世間体は気にしないけど*12、オレのことを一生懸命考えてくれる最高の親だから…。
 さあ、次は日本シリーズだ。2年前、西武に負けた後、父ちゃんは「負けちゃったなあ。まあ最初の年だからリーグ優勝できただけでいいと思わなきゃ」と珍しくおしゃべりだったね。でもオレには分かってたよ。父ちゃんは勝った時は無口。負けた時の方がよくしゃべる。すごく悔しかったんだろうな。
 今年はセ・リーグの話題はあまりしなかった。それより「パ・リーグはどのチームがきても対策はできている」とよく口にしていたね。シーズンが始まった時から、リーグ優勝することを前提に考えていたのだろう。「1年目の二の舞いは演じない。日本一は大丈夫だ」。今度はこの言葉を本当にする番だ。オレと母ちゃんにもう1度胴上げされる姿を見せてほしい。父ちゃん、頑張れぇぇ−−。


別に突っ込みどころ満載でもないし、爆笑する部分もない、普通の文章である。でもなぁ、なんかじんわりくるんだよなぁ。おれが中日ファンだってことはさておいてさぁ。こういうのもいいじゃない。滋味あふれる大人のブログ、MUSTERBATORがお送りしました。


最後に読者プレゼント。壁紙などにどうぞ。「Matsuno-FC Blog」より。
http://image.blog.livedoor.jp/matsu777style/b012da14.jpg
2年前の福嗣クンです。

*1:写真のキャプションは「俺達のチュー日」。東スポはすばらしすぎる

*2:信子夫人。http://images-jp.amazon.com/images/P/4048981838.09.LZZZZZZZ.jpg

*3:「狙われるもんより、狙うもんの方が強いんじゃ」と言ったのは『仁義なき戦い』の広能昌三

*4:たぶん「まーはん」。

*5:http://image.excite.co.jp/jp/music/jacket/4988/0061/m/4988006189768_m.jpg

*6:激しい!

*7:武藤敬司みたいだ。もしくはランジェリー武藤

*8:落合が監督に就任したのは3年前。福嗣クンもずいぶん幼稚な連中に捕まっていたもんだ。

*9:高校2年生のとき。ちなみに国士舘高校……。

*10:どこの大学だろう?

*11:http://soukon1.blog.ocn.ne.jp/makeinu/images/hukushi6-thumb.JPG

*12:http://images-jp.amazon.com/images/P/4048981838.09.LZZZZZZZ.jpg

オナニーと青春


「僕がオナニーをやめた理由、僕が生きる、理由」(「nonomachon2ndの日記」より)
http://d.hatena.ne.jp/nonomachon2nd/20060912
絶賛被ブックマーク中のエントリ。もちろん、ぼくもはてなブックマークで知りました。鬱屈を抱えた童貞の人が意を決して突撃した、はじめての風俗体験を瑞々しいタッチで描写している名文です(←根本的に誤解)。


エロエントリがなくなって久しい当「MUSTERBATOR」ですが、オナニーの話題となれば黙っていられません。id:nonomachon2ndさんの人生はさておき(おくのかよ)、オナニーについてのみピックアップして薄汚れたおっさんの雑感を記します。


ちなみにこれは初めてのフェラ体験の描写。

リップサービスは乳首から次第におなかふとももと進んで、とうとうそのときがきた。もう僕は、なんていうか、本当に幸せものだ。この日を一生忘れない。もう大丈夫だ。もう何も恐いものなんてない。僕も戦える。これでやっと戦線に参加できる。そんな思いがぐるぐる頭の中を回る。そして、女性は僕のペニスをくわえた。ジュボジュボと例のやつをやり始めた。ビデオみた映像そのまんまだった。ちょっと照明が暗いけど距離が近いので十分肉眼で見える。女性の首から上でピストン運動していた。束ねた髪がちょっと揺れている。もう言葉はいらない。言葉なんて知らない。もういいや。ああ、もう、ほんとうに、はぁ。

しかし、この後、彼は「何か」に気づく。

そして、僕の中に最大の変革が訪れた。それに気付くのはちょっとだけ時間が必要だった。でもすぐに気付いた。女性はさっきからずいぶん何回も上下運動をしているのに、僕のペニスからは何の刺激も伝わってこない。緊張のせいかな?でもちゃんと勃起しているし。締め付けのせいかなとそのときは思った。

快感の絶頂のはずのフェラチオで射精できなかった彼。疑問を抱えたまま、即座に次の店へ。若さゆえの行動力。

素股というのもやってくれた。ローションを塗りたくって乗っかってきて、腰を振っていた。これまたペニスは全く気持ちよくない。どころか何の反応もない。何かが当たっているということくらいしかわからない。その女性のフェラチオがこれまたすごかった。まさにプロってやつだった。でもね。ペニスは相変わらず全く気持ちよくない。なんでだ?何も感じない。皮をかぶせてから、今度はやってもらった。皮の締め付けが快感を疎外していると思ったからだ。でも違った。皮の上からローションで手コキしてもらったけど、今度も何も感じない。自分の手でやるときは一応射精までいくんだが、おかしい。こんなに勃起してるのに、なんでだ?

素股&手コキでも射精できない! ちなみに金嬉老が立てこもったのは静岡の寸又峡大井川鐵道大井川本線千頭駅よりバスで約40分。


彼は何軒か目で出会った風俗嬢とこのような会話を交わす。

しばらくすると彼女が言った。「一人でしたりするの?いっぱいやった?童貞なの?やりすぎでしょ?」僕は「え?そんなの関係あるんですかね?」というと「さぁ?」といっていた。信じられない洞察力。そういうことだったのか。僕は全てを理解した。

これはけっして「信じられない洞察力」ではない。童貞期(別名オナニー期)が長ければ、こういうことは得てして起こりうる。


「オナニークライシス2003」
http://d.hatena.ne.jp/putchee-oya/20031014#p1
実に丸3年前のエントリより。過去ログ宣伝厨。オナニーと膣内射精障害についてのお話です。

記事によると、19年間のうちにクリニックを訪れた膣内射精障害患者218名のうち、48名(22.0%)が「強すぎるグリップ」に問題があったという。ハードグリッパーたちに危機が!

マスターベーションを想定したグリップを握力計で測定したところこれらの患者は全員が10kgを超えていた。これに対して健常者の同様の測定では4〜5Kgが多かった。


「膣圧」という言葉は聞いたことあるが、これはなんて呼べばいいのか。「マス圧」か。あるいは「オナ圧」。マス圧を計るときは、お医者さんも「はい、いつもしてるようにね〜」とか言うのだろうか。想像は尽きない。

女性とのセックスから導かれる快感をも凌駕する。オナニー時のハードグリップによる射精障害!


さらに過去ログから引用します。

そして「強すぎるグリップ」を上回る膣外射精障害の原因ランキング、堂々の1位はこれ。「非用手的マスターベーション」。「強すぎるグリップ」とは真逆の、手以外のものを使ったオナニーのことだ。これが実に217名中、81名(37.2%)。1/3以上の割合だ。

どういうことかというと、慣れ親しんだ刺激ではない、別の刺激による快感を拒絶してしまう、という状態に陥っているということ。

「ひとりでないと射精できない」38名(17.4%),「包茎手術後の違和感・過剰刺激」および「ピストン運動ではない刺激」がそれぞれ13名(6.0%)など。子孫拒否,フェティッシュ,体液恐怖が,それぞれ4,3,1名に見られた。

「ひとりでないと射精できない」という理由には、虚を突かれたような感じがする。たしかに、ずっとひとりでウン十年もオナニーしてたわけだからなぁ。セックスを前提としない、それ以前に異性そのものの存在を無視したオナニーのためのオナニー。

異性そのものの存在を無視したオナニーのためのオナニー、これを純オナニーと呼びたい(呼びたくなっただけ)。


オナニーをしすぎると、「気持ちは興奮して勃起もしているんだけど、射精できない」という状態に陥りやすい。これは風俗嬢の「信じられない洞察力」ではなく、ごく当たり前の認識なのだ。


引用、戻ります。

そのあと家に帰って一晩寝て、AVを漁ってみたが、以前の僕とは思考回路が切り替わっているようだ。ビデオの中の女性たちを見てもまるで勃起しない。手でこすってみようなんてこれっぽちも思わなかった。それ以来、僕はオナニーをしていない。一度もだ。あれだけ狂ったようにやっていたのが嘘のようだ。

これも、女性の肌を知ってしまった直後の男性としては、当然の心理。たとえ射精できなかったとしても、見慣れたAVよりは女性と重なっているほうがいいに決まってる(逆に、女性との初体験でイヤな印象を植え付けられてしまった場合は、さらにオナニーに没頭するケースがあります)。


ちなみにおれの場合、風俗経験後、それまではエロいともなんとも思わなかった風俗情報誌(だって、ただ女性が下着姿で微笑んでるだけなんだもん)を見ながら、オナニーできるようになりました。人間は変わっていくのです。結論を出すには早すぎる。

5万ぐらいじゃね?


何の話かというと、こんな話。


「『時をかける少女』は、口コミマーケティングの『成功例』なのか」(「雷電のチチ」より)
http://d.hatena.ne.jp/gyogyo6/20060803/p1

そうは思えない。だって公開は全国で13館ですよ、これから大きく増える見込みもない。これで成功といえるのか。
比較するのもなんだが、カーズ(吹替版)は308館、ゲド戦記は309館、ブレイブ・ストーリーは262館でかかっている(エントリ日現在。 http://movie.www.infoseek.co.jp/ による)。


時をかける少女』はテアトル新宿をベースにした公開形態でスタートした、いわゆる「単館公開映画」。『王様のブランチ』とかだと「映画興収ベストテン」の枠ではなく、「単館公開映画興収ベストテン」に放り込まれているはずだ(うろ覚え&未見)。
これはもう、あからさまに『ゲド戦記』や『ブレイブストーリー』とは商売の規模が違う。どれだけ製作と宣伝にお金をかけて、どうやってペイさせるかを考えたとき、その方法論のベースが違うわけだ。


現時点の『時をかける少女』の公開中&公開予定館はこんな感じ。
http://www.kadokawa-herald.co.jp/official/tokikake2006/jouei.shtml
36館(数え間違ってたらごめん)。口コミの結果がこれだとしたら、上出来の部類なんじゃないだろうか。


ちなみに、単館公開でもヒットは生まれる。邦画だと『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』がシネマライズ渋谷という非チェーンからスタートして、15億円の興行収入を記録した。
木更津キャッツアイ』の公開規模はこんな感じ。
http://www.tbs.co.jp/catseye/jouei/index.html
数えるの面倒くさい……。100館ぐらい?(アバウト)


ただし、『木更津キャッツアイ』はTBSがバックについており、スポットがガンガン流されたり深夜にドラマシリーズの再放映を行うなどのキャンペーンが行われていた。つまり「口コミ」ではない。


また、上記のブログで「口コミ」の例として触れられていた『ブレアウィッチプロジェクト』(たしか日本での興行収入は十数億。正確なデータ求む)は単館公開ではない。現在都内最大のスクリーンと収容人数を誇る新宿ミラノ座でも公開されていた。もちろん、それだけの規模で公開するには、相応の宣伝予算が投入されている。


「口コミ」の事例としては、どちらかというと『アメリ』(興行収入16億。だから正確なデータ求むってば!)のほうが近いかもしれない。この映画も『木更津キャッツアイ』と同じく渋谷シネマライズからスタートして、全国110館程度に拡大ロードショーされた。ただ、『アメリ』の場合は女性誌というマス媒体から火がついていったと記憶している。


時をかける少女』の場合、拡大公開が決定した現時点においても、それほどマスメディアが盛り上がっているようには見えない。アニメ雑誌を見ても、ほとんど取り上げられていない(角川書店の『ニュータイプ』でもあまり取り上げられていないよね)。その作品の魅力を主に伝えているのは、ネットレベルでの「口コミ」がメイン、ということになる。


ものすごーくザックリとした話だけど、『アメリ』が110館公開で16億だとすると、『時をかける少女』は36館だから興行収入は5億円。もちろん、この後DVDやら何やらの収入があるわけだから、十分ペイする金額だと思われる(あくまで想像)。

このままでは見せるべき人の元に届かないまま劇場公開が終わり、年末か春頃にDVDが発売され、限定版が秋葉原で「瞬殺」されるのがニュースになって消費サイクルが終わってしまいそうだ。この映画に関わった人たちはそんな結果で満足するのだろうか。

再び、上記のブログより。消費サイクルの速さは映画界全体にいえること。今、『キング・コング』のことを熱心に語ってる人ってもう少ないもんね。それでスタッフたちが満足してるかどうかはわかんないけど。


「市場規模が大きく違う作品のネットでの評判を同列で見るのはいろいろ見誤るんじゃない?」(「ARTIFACT 人工事実」より)
http://artifact-jp.com/mt/archives/200608/marketnetreputation.html
おなじみ、加野瀬さんのブログより。

公開館数がこれだけ少ないと、『時をかける少女』はこの作品に興味がある人しか見てないので、ネット上では評判がいいという可能性が高くなってくる。
こういった「見られる場所が少なかったり入手するのが難しいために関心のある人しか見ておらず、ネットでは好評ばかり」というのはオタク系だとよく見られた。

ネットは都市型ヒットタイプのコンテンツのような小規模なマーケットの作品のプロモーションや口コミとは大変相性がいい。その作品の出来がよければ、ネット上での評価を高まる。しかし、マスマーケットの作品においては、ネットの評というのはどの程度影響を与えているのかは未知数だ。
ネットの宣伝力は、その時点において、どのぐらいのマーケット規模に対して適切に機能するか?ということを見分けるのが健全だと考える。

「ネットの宣伝力」とこちらもザックリとした物言いだが、その前に引用したパラグラフに書いてあるとおり、ここで述べられているのは要するに「オタク向けコンテンツ」と「ネットの宣伝力」の関係、だろう(マス向けにネットを使った宣伝って、探せばあるんじゃないかなぁ。いや、わかんないけど。わかんないことだらけだよ!←逆ギレ気味)。


で、5万という数字。これは何か?


「酒匂暢彦氏セッションレポート」(「映画ビジネス学部ログ」より)
http://www.schooling-pad.jp/mblog/archives/2006/06/post_11.html
酒匂暢彦氏とは、『ブレアウィッチプロジェクト』や『少林サッカー』を配給した映画会社クロックワークスの社長さん。最近では『涼宮ハルヒの憂鬱』のDVDリリースにも携わっている。

クロックワークスでは、アニメの配給、DVD販売も行っている。
特に最近手がけた「涼宮ハルヒの憂鬱」は、
5万本弱の予約があった。
アニメおたくは、必ずシリーズを買ってくれるため、
確実に売り上げを見込むことができる。
例え一般的な知名度が低くても
(実際教室内で知っていたのは2人だけ)、
5万本というのは5億円興行の映画に匹敵するし、
シリーズ化(8本)すれば40万本規模にもなる大きな収入源である。

ネットでの口コミをベースにヒットした『涼宮ハルヒ』(いつもこの話題でスマヌ)のDVDが5万本。5万本というのは5億円興行に匹敵するという。さっき、おれのザックリした計算で算出した『時をかける少女』の興行収入見込みが5億円。


というわけで、ネットの口コミでオタクコンテンツのために動く(カネを払う)人数は5万! どうだ!


……まぁ、『もえたん3』の帯をみると「シリーズ累計40万部」と書いてあるので、いちがいには5万ともいえないと思うんですけどね。じゃ、この記事は何なんだよ!

山本竜二、山本圭一を叱る


極楽とんぼ山本圭一について連日1面で報道している「東京スポーツ」。さすがにそろそろネタ切れの様子が見える。
7月30日付けの1面は「芸能界追放状態の山本圭一はAVデビューもままならない」というお話。まぁそれはどうでもよろしい。

また「同じ名字として恥ずかしい」と怒り心頭なのはベテラン男優、山本竜二だ。


この人です。
http://www.cp-academy.net/production/ryuji_y.html
AV好きなら絶対に見たことある顔のはず。嵐寛寿郎の甥子でもある。


そんな山本さんが山本に怒ってる。

「AV男優? 言語道断です。私はニワトリやおばあさんともヤリました。でも、その根底には愛がある。だからトラブルもないんです。山本クン、君には愛がありましたか? オレは芸能人だから、という態度だったんじゃないですか? AV男優だって、相手に対する愛がなければ務まりません。今回の事件には困ってるんですよ。私が出演したビデオが出たばかりなんですが、そのタイトルが“極楽往生”。ああっ、縁起が悪い!」
 こんなところにまで迷惑をかけているとは…。たとえAV業界に潜り込めたとしても、生きていくのは難しそうだ。

これが1面記事の締めかよ。くっだらない。


その「縁起が悪い」という『極楽往生』はこちら。もちろん18禁。
http://aroma-p.com/images/title/jk/view/000101020586.jpg
えーと……。


作品紹介サイト。サンプルムービーまで見れます(見たくない)。
http://aroma-p.com/html/title/dvd/000101020586.htm
死にかけているジジイたちが、美女に甘えるAV……どこにニーズがあるのかわからないけど、そもそも「縁起が悪い」とかの問題でもないような気がする。どっちかというと、もともと縁起が悪そうな作品だ。

爺衆の執拗な甘えん坊哀願の数々…
極楽その壱 甘えん坊
極楽その弐 お粥食べさせて
極楽その参 顔面舐め回しておくれ…
極楽その肆 唾を垂らして下さい…
極楽その伍 吐きかけて下さい…
極楽その陸 唾で目の玉を清めて下さい…
極楽その? 目の玉舐めて…
極楽その捌 顔を足で踏んで下さい…
極楽その玖 顔騎して下さい…
極楽その拾 オシッコかけて下さい…
極楽…往生  皆で舐め回し… 舐め回し…

なんとも言えんなぁ……。目の玉プレイがなぜか目立つ。

セックス先生アダム徳永


セックススクール! そんなものがあるのか! 今すぐ入学したい! 男子と女子! 遠足! 修学旅行! あ、でも授業参観はイヤだなぁ(あと、三者面談もイヤだ)。


というわけで、こんな記事が話題になっております。


「スローセックス 脱AV「過程」楽しむ」(「YOMIURI ONLINE」より)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/sfuukei/fe_sf_20060711_01.htm


はてなブックマークはこんな感じ。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.yomiuri.co.jp/feature/sfuukei/fe_sf_20060711_01.htm


ポリネシアン・セックス」(イメージ的にはズンドコズンドコたいまつとか持って踊りながらまぐわう感じ)も気になりますが、やっぱり気になるのは写真についている一文。

全身への優しいタッチはスローセックスに欠かせない。手の動かし方や力の加減をインストラクターから学ぶタカシさん(東京・港区のセックススクールアダムで)

っての。


サイトはすぐに見つかります。


「SEX SCHOOL adam」
http://www.adam-tokunaga.com/index2.html
料金とか、まぁ普通な感じ。


そしてこの人が、性科学名誉博士(なんじゃそりゃ)アダム徳永!
http://www.adam-tokunaga.com/img/idx_pht002.jpg
うははははは。濃いなぁ。


プロフィールより抜粋。

多年に渡る性の研究とアダムセックス理論とそのメソッドの確立を評価されイオンド大学より性科学における名誉博士号を授与される。

アダムセックス理論! プッチーズオナニー理論でも編み出そうかしら。イオンド大学については各自調査のこと(どんな大学かはすぐわかります)。


ちなみに、アダム徳永は「リック西尾」と同一人物。
http://www.adam-tokunaga.com/profile/rick_prof.html#
イラストも達者だし、英語の本も多数。持ってる人も多いんじゃないだろうか。


では、アダム徳永の仕事ぶりを見てみましょう。


「DVD アダム徳永の性技指導基礎講座」(「マニアック専門店 ヤマト商会」より)(18禁)
http://yamato.cab.co.jp/1ga/ogmd2.html
うわぁ、やっぱり濃い……。


気になる方は、ぜひどうぞ。